意見感想と回答

第5回 (5月31日)

今回は前回ほど多くはありませんが、 熱心に書いてくれた人が何人かいました。 とても嬉しいです。 有り難う御座いました。

以下に質問の内容と共に皆さんの意見感想を書きました。 ホームページで公開不可、としたものは無かったので、 全員掲載しました。 (掲載に関して間違っていたら至急連絡して下さい。) 下線の上に私の回答があります。


質問1. 今日の授業でよく分かったことがあれば、書いて下さい。

意見感想:
定常は重要な概念であるのにも関わらず、 前回の授業では分かり難くて申し分けありませんでした。 今回の説明が、分かりやすかったようなので、嬉しいです。 §5の線形応答については、例年よりはかなり丁寧に導入したつもりです。 分かってもらって良かったです。

質問2. 今日の授業で分からなかったことがあれば、書いて下さい。

意見感想:
時間おくれのない 線形応答も、 ある時刻tにおけるx(t)の値は、 tより過去の外場によっているものだと思うのですが、 違うのでしょうか。

「時間おくれ」に対する私の説明が悪かったのかもしれません。 申し分けありません。

「時間おくれ」が無いということは、 現在の外場に直ぐに応答するということなので、 x(t)の値は今の外場にしか依りません。 過去の外場には既に応答しているので、 現在の値は過去に依らないと考えるのです。 もし、過去によっていたら、それは過去の外場に対する応答なので、 「時間おくれ」があるということになります。

例えば、デルタ関数的にある時刻tにだけ外場をかけた場合を考えましょう。 もし、応答に「時間おくれ」が無ければ、 その時間以外は、xは0です。 その時間以後の時刻t'にxが0でない値を取ると、 それはt'から見て過去の時刻tにかかった外場に応答した訳ですから、 「時間おくれ」がある訳です。

ちょっと、wwwでは分かり難いかもしれませんが、 分からなかったらまた質問してみて下さい。


不規則な時系列で連続なフーリエ変換が出来るのか、 確かに説明していませんでした。 申し分けありません。 実際、X(t)は積分可能かどうか分からないので、 Xωは厳密な意味では積分で定義できません。 厳密な定義では、tを有限の区間に区切って、 平均をとった後に 極限をとらなければいけません。 実験的に測る時は、有限の幅で離散的に並んでいる時刻でしか、 測定出来ないので、そういう意味では問題ないでしょう。 式で書くと、時間を間隔dtで離散的に t1,t2,t3,---と区切って、

Xω = Σj=-∞ X(tj)exp[itjω]dt
と定義しておいて平均を取った後で、dtを0にするわけです。

ωの意味を説明するのは難しいですが、 dtの時間分解能の中での時系列の周期と思ってもらえれば良いです。 時間を離散的に考えれば、 不規則なものでも、 ある周波数ωのフーリエ成分を考えることが出来ると思います。

ω=-ω'については、 不規則な時系列に限らない一般のフーリエ成分の性質があります。 X(t)が実数であることからωと-ωのフーリエ成分は独立でなくて、 複素共役の関係にあります。 したがって、プリントの(6)式で示したのは、 X(t)が実数である限り決して独立に取れないωと-ωだけが相関があり、 それ以外には独立だということです。

また、わからなかったら質問して下さい。


質問3. その他、感想や意見があれば、書いて下さい。

意見感想:
教室が狭いので、変えたらいいと思う。
私もそう思って、他の教室を探してみたのですが、 会議室しか空いていないようです。 会議室は机を並べ変えないといけないし、 全体的に使いづらいです。 しかも会議室も40人足らずしか収容できないので、 今と余り変わりません。 前回は少し人数が減ったと思うので、 もう少し様子を見たいのですが、どうでしょうか。

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