今年度は、 単に質問を授業に役立てるだけでなく、 採点をして成績評価の対象にする事にしました。 以下に質問の内容と採点結果を書きました。 ただし名前は書いてありません。 ホームページで公開不可と書いてなかったので公開します。 (間違っていたら至急連絡して下さい。) 下線の上に私の回答があります。 質問1. (採点結果: 20点)双極子モ−メントを持った 液体分子を考えた時、電場をかけたときの応答は 時間遅れになるということですが、 良く理解していることが分かるだけでなく、 突っ込んだ内容を聞いています。 この日やったポイントは1節が1個、2節が2個で、全部で3個になります。 そのうち、この質問は1節でのポイントを押さえているので、 全体の1/3分かったと見なし、20点採点しました。 実はこの質問は、私が日頃研究していることに触れているので、 ポイント高いです。 まず、τDをここでは誘電緩和時間ということにしますが、 このような水の速い誘電緩和時間の原因はよく分かりません。 ただ、粘性だけではないと思います。 一般に粘性は並進運動に効くといわれていて、 回転運動とは独立と考えることが多いようです。 しかし、粘性の高い液体は誘電緩和時間も遅いのは確かです。 また、水は比較的小さく、短距離の相互作用を考えると、 ほとんど球と見なせるので、回り易いとと考えることも出来ます。 それで一見説明できたような気もしますが、 良く考えてみると、回り易さと誘電緩和時間の関係は良く分かりません。 むしろ、周りの分子との相互作用が水は強いので、 エネルギーが速く散逸することが知られていて、 その方が関係があるかも知れません。 測定についてですが、時間変化する電場をかければ測ることが出来ます。 特に交流電場が良く使われます。 これは詳しく授業でやりませんでしたが、 時間遅れの線形応答の式をフーリエ変換すると、 応答のフーリエ成分が、 比例係数αのフーリエ成分と電場のフーリエ成分の積になるので、 それぞれの周波数の交流電場をかければ、 比例係数αのフーリエ成分が直接求められます。 この比例係数のフーリエ成分は一般化された感受率と呼ばれ、 これから誘電緩和時間が見積れます。 |
質問2. (採点結果: 5点)10/21の講義において熱雑音があるRC回路の所で
もし本当にそう書いていたならば、単なる間違いです。
正しくは、 これは、質問1と同じ人でしたので、両方併せて25点と採点させて下さい。 |